パーマロイとは?/パーマロイの「い・ろ・は」

What's new タイトル
● パーマロイの「い・ろ・は」

中野パーマロイは、創業(1924年=大正13年)以来90年に渡って磁性材料パーマロイの研究開発と、さまざまな産業分野で使われるパーマロイ製品の生産販売に関わって参りました。 Q&A形式で、パーマロイの「い・ろ・は」を簡単にご紹介しましょう。

 

 Q1:パーマロイとは何なのですか?

Gustav Waldemar Elmenパーマロイとは磁気に対して敏感に反応する鉄とニッケルの合金です。1914年にスエーデンの物理学者Gustav Waldemar Elmen(写真右)が、ニッケルと鉄をある比率(80%:20%)で混ぜ合わせた合金は、微弱な電流でも磁化し、逆に磁界の中に入れると強い電流が発生することを確かめました。磁石になり易い(permeable)合金(alloy)ということから、パーマロイ(permalloy)と呼ばれるようになりました。平たく言えば「パーマロイとは高性能な電磁石」のことです。

 

 Q2:パーマロイはどんな用途に使われますか?

パーマロイは電気と磁気が交差する場所で、その特長を活かした使われ方をします。

磁気ヘッド【1】コイルを巻いたパーマロイを磁界に入れて、電流を発生させる。

例:テープレコーダー、ビデオデッキ、ハードディスクの磁気ヘッド
 電流が流れるとその回りに磁界が発生し、そこに情報が磁気で記録されます。その記録された媒体を動かすと磁場が変化し、電位差が発生して電流が流れるので、磁気情報が電気信号として再生されます。これが[録音]・[再生]の原理です。

 

【2】パーマロイに巻いたコイルに電流を流し、強い磁界を発生させる。

例:モーターのステーター(鉄心)
 モーターは電気と磁気の相互作用を利用して、その間に働く吸引力と反発力によって回転力(トルク)を取り出し、その力で外部のものを動かします。パーマロイはモーターの固定子(図の上下の巻線されたステーター)に使われ、固定子巻線に電流が流れると電磁誘導で回転子(図中央回転軸)であるローターに磁力を与えます。するとフレミングの左手の法則(下右端図)で示される向きに、力が生じますので、ローターがぐるぐる回り始めます。モーターのパワーは電流が多ければ多いほど強くなりますので、強い電磁誘導力を持つパーマロイの利点が活かされます。

サーボモータ サーボモータの構造 フレミングの左手の法則
サーボモータ ACサーボモータの構造 フレミングの左手の法則

 

ヨーク
ヨーク

【3】パーマロイを磁石そのものとして使う。

例:デジタルカメラ内蔵ヨーク(継ぎ手)
 磁石は単体で使うより、永久磁石と電磁石を組み合わせ、磁気回路を作ることによって、より強力になります。電磁石であるパーマロイを磁力の継ぎ手部品(ヨーク)として使っているのが、デジタルカメラの露出絞り調節機能です。
 カメラ絞り装置内にあるパーマロイヨークにより、磁束(=磁力線の束)を集中させることで永久磁石の磁力にプラスされ、より強力な磁石となり、高速・効率的な絞り調整が出来ます。

 

シールドルーム
磁気シールドルーム

【4】パーマロイが磁力を強制的に引きつけることで、磁界の影響を遮断する。

例:シールドルーム(磁気遮蔽室)
 精密測定機器を設置する部屋の壁にパーマロイを貼って、外部からの磁力線を部屋の中に入れないようにしたり、逆に強力な磁場となるMRI室の壁にパーマロイを張って、中の磁力線が部屋の外に漏れないようにします。

 

振動子
磁歪振動子

【5】パーマロイが磁界の変動をキャッチし、それを機械的な動きに変える。

例:超音波発信器用振動子
 磁場の強さを変化させると磁性材料の寸法が伸びる現象を、磁歪(じわい)といいます。磁歪による寸法変化はわずかなものですが、交流で寸法変化を繰り返すと磁性材料は振動します。この性質を利用して、パーマロイは魚群探知機や超音波発生器の震動源、即ち磁歪振動子として使用されます。写真は補聴器部品として使われる磁歪振動子です

 

 Q3:パーマロイはなぜ焼鈍(しょうどん=アニーリング)をするのですか?

焼鈍炉
焼鈍炉

焼鈍(Annealing)とは”焼き鈍(な)まし”という意味で、金属を高い温度に加熱し緩やかな速度で冷却する作業です。その目的は高い磁気特性を得るために、(1)表面の不純物を除去する、(2)金属の加工歪みを是正する、ことです。パーマロイの焼鈍は焼鈍炉(写真)に水素を満たし、通常1,100℃まで温度を高めて3時間そのままの温度で保ち、そこから毎時100℃位ずつ徐々に冷却(=徐冷)させていきます。最高温度と徐冷の違いによって磁気特性が異なってくるため、製品用途によってここを使い分けるのが焼鈍ノウハウになっています。

 

 Q4:磁気特性とは何ですか?

次の値が磁石としての性能を表す代表的「磁気特性」とされています。製品の用途によって、どの数値を優先させるかが違ってきます。
磁気特性(1)透磁率(μ):磁力線の通りやすさ、つまり磁石になり易さを示し、単位はヘンリー。左図のB÷Hの傾きを表します。初期透磁率(μi(左図のABの傾き)は磁石の立ち上がりの感度の良さを示します。最大透磁率(μm(左図のACの傾き)は透磁率の最高値を示し、これが大きい程、強い電磁石になります。
(2)保持率(HC):電磁石の電源を切っても磁場が残るため、これをゼロにするために要する逆向きの磁場を作る電流の大きさ(左図のOEの長さ)で、単位は(m/A)です。保持率が高いことは強い磁石であることを示しますが、変流器用部品などでは電源を切ると直ぐに磁場が無くなる方が効率がよいので、保持率が低いものが望まれます。

 

 Q5:21世紀に入り、どんな分野でパーマロイが必要とされていますか?

地球が磁石である限り、電気と磁気が交差する場所で磁性合金パーマロイは必要とされます。ハイブリッド自動車のバッテリー充電装置、太陽発電用変流器、スマートメーター用センサー、水星探知機用磁気センサー、MRIやCTスキャン室の磁気遮蔽など最先端分野の現場で使用されています。

バッテリーセンサーコア- スマートメーター 磁気センサー
ハイブリッド自動車用 スマートメーター用 磁気センサー用

 


● ご質問は、下記へご連絡ください ●
↓↓↓

Phone : 03-3368-8061

 

中野パーマロイトップページへ
会社案内
waht's new
パーマロイについて
パーマロイ素材と焼鈍
パーマロイの精密加工
電流センサーコアー等
磁気遮蔽、シールド製品
現在パートナー会社で取り扱っています
地震発生予測システムなど関連情報、リンク集
パーマロイのいろは
* *